亜鉛めっきの特性


亜鉛めっきは鉄鋼製品のさび止め効果が大きく、鉄素材に亜鉛めっきをすると、めっき皮膜にピンホールがあっても、亜鉛と鉄の電池作用によって亜鉛が犠牲となって鉄素材のさびを防ぐからです。
また、銅、ニッケル、すずなどと比べて亜鉛の価格が安いので鉄素材の防錆めっきとして有利です。
めっき後、クロメート処理をすることによって、防錆効果をさらに高めることができます。
クロメート処理は、有色クロメート(黄緑色)、無色クロメート(ユニクロともいう)、黒色クロメートなどがあり、黒色クロメート処理は、外観を黒色とする装飾用としても用いられています。
亜鉛の融点は420℃なので、溶融めっき(天ぷらめっきともいう)が実施されています。
電気めっきの浴組成は、シアン浴、ジンケート浴、塩化浴があります。
亜鉛を主体とする亜鉛合金めっきも実施されています。

写真:電気めっきガイド’95より

【クロメート処理】

亜鉛めっき後、クロム酸を主成分とする混酸に浸せきする処理のこと。
有色クロメート処理、光沢クロメート処理、黒色クロメート処理、暗緑色クロメート処理があります。
クロメート処理の効果および目的は

1.耐食性向上
2.白さびの発生を防ぎ、指紋その他の汚れをつきにくくする
3.外観をよくする
4.塗料、染料の密着をよくする